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「婚活」時代

『結婚を就職活動にたとえて説明したのは良いが…』
この本で唯一参考になった点は、「結婚の自由化」への流れを就職活動のアナロジーで説明したこと。職業選択が「世襲→学校や親族・知人による斡旋→自由化」していったように、結婚相手の選択が「親が決める→社内恋愛や兄弟による紹介など広義のお見合いなどの斡旋→自由恋愛結婚」となっていったというもの。
かつて職業がなんとなく決まってゆくものだったが今では就活をして職を得てゆかなければならなくなったのと同じように、恋愛と結婚も「婚活」(結婚活動を元にした著者による造語だそうだ)をしなくては出来なくなっている、というのが本書の主張。
本書は就活のアナロジーを用いて、異性との出会いの方法や”面接”のテクニックなどの結婚活動について述べようとしている。しかし、「就活」が「就職活動」とは違い「なぜ働くのか、なぜその仕事を選ぶのか」を問うことに重きを置いているにもかかわらず、同書には「なぜ結婚するのか」への考察が無い。なので、本書は一般に知られている結婚活動にまつわるデータや事例を集めたものにとどまり、「婚活」を特徴付ける新しい視点や概念を示すことは無かった。そもそも、共著の二人が書く内容がうまくかみ合っていないため、どこかで読んだもの(例えばAERAや日経WOMANなど)をつぎはぎにしたかのような印象を受ける。
「婚活」というキーワードを打ち上げたものの消化不良のまま終わってしまった、というのが本書である。発想が良かっただけに掘り下げ方が足りなかったのは残念だ。
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